1. 「フルのトレーニング法」

日本盲人用具開発センター内
(JBMA)日本盲人マラソン協会 杉本博敬氏宛
フルのトレーニング法
                市立岸和田市民病院 三島康幸
私のマラソン練習法
 先ず年間を通して、シーズンオフはありません。だいたい、年間走行距離は3,500〜3,800km。
練習場所は、弱視のため、大会に出場するとき以外は知らない所、一般公道では絶対走りません。
よく知っている公園の外周路、競技場の400mトラックを使います。
 フルマラソンは、年間3回以内で参加しますが、それ以外の時は、スピードが私の年齢的にも
落ちないように、平均月2回は5km〜20km位のレースに出るようにしています。よって一年に
24〜25回の大会に参加します。そしてその時その時の大会に向けてトレーニングをし、
週に1回は休むようにしています。
 今回は特にフルマラソンに限っての私なりの練習メニューを書く事にしますが、これがベストとは
言えませんし、あまり人に言えるほどのものではありません。

 目標に決めた大会の4ヶ月前から始める。
○最初の1ヶ月はあまりタイムにこだわらず、とにかく長い距離、 長く走り続けられる事に
慣れるようにする。それでも仕事もある ので450km走れたらいいところです。
○2ヶ月目〜3ヶ月目は距離とスピード練習にメリハリをつけます。例えば
月曜日  軽快走またはペース走(公園外周路)距離にして20kmくらい
火曜日  インターバル 400m×10〜15本(トラック)距離にして14kmくらい  
水曜日  ジョギング(公園外周路)20kmくらい
木曜日  レペテーション 1,000m×5本 又は
2,000m×3本 又は
5,000m×2本 (トラック)
距離にして12kmくらい
金曜日  休み
※月〜金 昼休みにウェートトレーニング
土曜日  ジョギング又は軽快走(公園外周路)距離にして20kmくらい
日曜日  タイムトライアル又は10km〜ハーフマラソンくらいのレースに出場。
平均14〜15kmくらい
  だいたい1週100kmくらい、これを1クールにして実施しますが、仕事の関係で
金曜日は残業になるので休みにしていますが、ひどい雨の日などはケースバイケースで
変更しますし、いつも体調もいいとは限りませんので、スピード練習が出来ない日もあります。
○最後の1ヶ月も前半は2ヶ月目・3ヶ月目とほとんど変わりませんが、2ヶ月目・3ヶ月目は
少しくらい疲れても無理をしてでも やりますが、この時期になると調整を第一に考えて
実施します。
 特に最後の10日くらいは身体・精神面のコンディショニングをします。これが一番難しいと
思います。
  目標大会1週間前になると食事面でカーボハイドレード、ローディングをそれなりにします。
  それに職場の昼休みに週5回くらい、腹筋、背筋、腕立て伏せ、 スクワットなどの
ウェイトトレーニングを実施しています。この ウェイトトレーニングは1年を通してずっと行います。
 
  だいたいこのようなものです。しかし何度経験しても夏場のフルマラソンの練習とレースは
体調維持が大変です。最終的にはやるだけの事をやれば、あとは運にまかせて、思い切り
レースにぶつけるしかないと思います。
                                        1992.4.1(水)
 
本文終わり